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今月の生徒作品2017年4月・春

今月の生徒作品2017年4月・春

タイトル「春」
作者  Massayoさん
制作者コメント 石枠を粘土で作り
          アシンメトリーな花で
          春を表現してみました

前回ご紹介したY香さんと並ぶ細かいもの女王のMassayoさん。
なんと!小さなリングに留めた石に二輪もの可愛らしい花を咲かせた。

今月の生徒作品2017年4月・春

平打ちの腕に覆輪(ふくりん)タイプの枠で赤い石を留めたシルバーリングは
ある種の定番ではあるが、ここに花を咲かせたことで唯一無二のデザインに。

今月の生徒作品2017年4月・春

この小ささであっても葉や花が立体になっていること
そして何より二輪の位置関係が素晴らしい!
普通はどちらも真上から見えるように配置してしまうものだが
敢えて片方横を向かせることで立体感とリアリティが増している。

今月の生徒作品2017年4月・春

正面からでは見えない位置にも葉があるのがおわかりいただけるだろうか。
本当に二輪の花を束ねたかのようだ。

クラス全員が「凄すぎる・・・!」と舌を巻いた作品なのだが
実は作者ご本人はこれでも納得がいかないらしく
展示させてもらうためにかなり粘って拝み倒したのはここだけの話(笑)
遙かなる高みを目指すのは勿論大切だけど
ここまで上達した自分を褒めてあげるのも大切ですよ~(^^)

今月の生徒作品と言うことで、4月一杯作品展示ブースに展示中。
お近くにお住まいの方は是非作品をご覧下さい。


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今月の生徒作品2011年11月・仔猫

今月の生徒作品2011年11月・仔猫

タイトル「仔猫」
作者  Massayoさん
制作者コメント ブラジルに住んでいる11歳の従妹Anaは
          アクセサリー作りが好きで
          時々郵便でわたしにプレゼントを贈ってくれます
          この仔猫は彼女のために作りました

ミニマリズムの極みとでも言ったら良いのだろうか。
必要最小限のラインだけで作った仔猫。
頭、ボディ、尻尾、どのラインも
ため息が出るほど優美だ。
首に巻いたリボン?首輪?は
作り手としては接続を安定させるためのパーツとわかるが
それを抜きにしても大変良いアクセントになっている。

今月の生徒作品2011年11月・仔猫

裏側にチェーン通しを作ってあるのだが
このラインまで見事に美しいカーブを描いている。
こういうところで手を抜かないのはさすが、の一言だ。

銀線をロウ付けすれば簡単に作れそうに見えるが
ボディから尻尾へ一瞬膨らんで徐々に細くなっていく
自然な太さの変化、こういうところが
なんとも言えず美しい。
もちろん彫金ならば銀線にやすりをかけて太さの変化をつけることは可能だが
銀粘土を素材に手作業で紐を作る時の
微妙な力加減で出るこの太さの変化が
理由はわからなくても見る人に心地よさを感じ取らせる。
銀粘土作家としては「うまい!良くぞ作ってくださった!」と
唸らせられる一品だ。

充分なセンスと実力を持ちながら
なかなかご自分の作品に納得できないMassayoさん。
そこが彼女の実力向上の原動力ともいえるが
ただただ眩しいばかり。
わたくしが作品を褒めるのは決しておだてているわけではなく
その人の作品が素晴らしいからなのだが
果たしていつになったらそこを納得してもらえるかな?(^^;)


今月の生徒作品2011年11月・仔猫


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今月の生徒作品2017年3月・Pointe(ポワント)

今月の生徒作品2017年3月・Pointe(ポワント)

タイトル「Pointe(ポワント)」
作者  Y香さん
制作者コメント ポワントとはバレエで爪先立ちの状態を言います
          この作品を作る前にバレエの演目を鑑賞する機会があり
          またバレエは子供時代憧れていたので
          トゥシューズは一度挑戦してみたい題材でした

クラス全員が認める細かいもの女王・Y香さんが作った
小さな小さなトゥシューズのペンダントトップ。
この華奢さとバレエの世界観、Y香さんの女性らしい雰囲気が
見事にマッチした作品になった。

今月の生徒作品2017年3月・Pointe(ポワント)

足首部分に小さな花。
花弁が八重になっているこの花だけでも驚愕の細かさ。
そしてなんと言う美しさ。

今月の生徒作品2017年3月・Pointe(ポワント)

正面から見るとこのような感じ。
技術的なことを言うと、トゥシューズのリボンは
フラットな状態で焼成し、あとからこの形にクロスさせた。
以前乾燥体を平らな状態で900度で焼成し
あとからリングに仕立てる、という方法を教室で紹介したのだが
(その技法の作品はこちら
彼女はこの時の授業内容を温めていて
この作品に結実させてくれた。

今月の生徒作品2017年3月・Pointe(ポワント)

わたくしが個人的に気に入っているのは実はこの裏側。
このソール(底革)のテクスチャと、その周りの布のいせ込みでできる皺。
ここの観察の細かさにY香さんのバレエへの愛を感じる。

Y字ネックレスに仕立てるため
トゥシューズのチャームにボールチェーンをロウ付けしてある。
ボールチェーンをつなぐための
Vカップやボールチップというパーツを使わずロウ付けにしたのは
とにかく華奢なイメージを実現するため。
そのために難しい技法にチャレンジして成功してしまうところがまた素晴らしい。

サイズ感を実際に感じて、びっくりしていただきたいなあ。

今月の生徒作品と言うことで、3月一杯作品展示ブースに展示中。
お近くにお住まいの方は是非作品をご覧下さい。


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今月の生徒作品2017年2月・梅雨

梅雨

タイトル「梅雨」
作者  友代さん
制作者コメント ビーズ消化のため作ったが
          手持ちのものより
          使いやすいかなと黒にした
          どんな服にも合うので使いやすい

友代さんお得意のしずく型パーツを使ったブレスレット。
実は2014年のチャームスワップにという作品を出品している。

2014チャームスワップ・雨

こちらが当時の作品。
パーツ自体は当時も完成度が高いが
チェーンの選び方、つなぎ方など
アクセサリーとしての完成度の高さに
友代さんの技術の向上が見て取れる。

梅雨

以前の作品は、チェーンとパーツを丸カンでつないでいたが
今回は細いワイヤーでめがね留め。
パーツに直接繋がる部品が華奢になったことで
パーツそのものが引き立つようになった。

普通「雨」をイメージすると、前回のようなブルーや
クリアのビーズを選ぶところだが
今回敢えて黒を選んだところがポイント。
水は無色透明なので背景の色を映したとも
夜に降る雨とも
これまでとまた違った新しい雨のイメージが広がる。

何よりアクセサリーである以上
「どんな服にも合うので使いやすい」
というのは大変重要なポイント。
友代さん、アクセサリー作家として
また1段昇ったかな。
常に着実に腕を磨いている友代さん。
今後の活躍も楽しみ。

今月の生徒作品と言うことで、2月一杯作品展示ブースに展示中。
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梅雨

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今月の生徒作品2016年12月・ファーストリング

ファーストリング

タイトル「ファーストリング」
作者  京(けい)さん
制作者コメント 初めてのシルバー制作にときめきながら
          この一作ができあがりました
          コツコツと磨き上げていく中でのその輝きは
          大袈裟かもしれませんが超感激でした
          端をちょっと上向きにして
          気分上昇を狙っています

このリングは「しずく型リング」と呼ばれるもので
しずく型にのばした紐状の粘土をくるりと巻いたもの。
リング制作の基本として、最初は必ずこのスタイルを作ってもらう。
重なり部分をどの程度にするかや重ね方
端の処理や彫りを入れるなどでアレンジは可能。
わたくしも過去、実験室にいくつか
このリングのバリエーションを載せている。
・きらきらしずく型リング
・アラベスクリング
・かわほり

今回京さんが作ったこの作品を見てみると、かなり基本に忠実なしずく型リングだが
ひとつ、大変非凡な点がある。

ありえないくらい磨きが綺麗なのだ!!

これで京さんが教室に通って5年のベテラン、というなら話は別だが
京さんが教室に通い始めたのは今年の8月。
作品としても、これが2作目か3作目で
教室のルールとして、まだ電動工具は使用せず
手作業でヤスリとへらだけで磨いている。
(この辺は教室や先生によって色々なお考えがあると思うが
最初から機械磨きに慣れてしまうと手磨きができなくなるので
教室に入ってからしばらくは、機械を使わないようにしている)
それでここまで磨ききったのは立派!!

実は最初からここまで磨けたわけではなく
京さんは途中でかなり苦しんでいた。

傷が取れなかったら、番手の荒いヤスリに戻る
途中で必ずへらをかける
仕上げにシルバークロスで磨く

この3点を再確認して、何度も何度もやり直しを続け
ついにはこんな素晴らしい鏡面に!

ファーストリング

つけているときは見えないリングの裏側もぴかぴか!!
普通、京さんくらいの時期には裏側までは磨き切れず

「今はまだいいけれど、いい作品は見えないところもぴかぴかですよ」

という話だけして、この先そこを目指しましょう
という目標にするのだが、なんと一気にそこにたどり着いてしまった。

磨きの技術が高い、というのはこの先も大変な武器になる。
もともと京さんはシンプルで素直なデザインが好きなようで
これだけ磨けるなら、そこが最大限に活かせそうだ。
また一人、大型新人の登場!
今後の彼女の作品と磨きに大きな期待が持てそうだ。

今月の生徒作品と言うことで、12月一杯作品展示ブースに展示中。
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ファーストリング

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今月の生徒作品2015年10月・神降臨

神降臨

タイトル 「神降臨」
作者   伸行さん
制作者コメント 西洋では竜(悪)東洋では龍(善)
          とされているがこれは東洋の龍

          ありきたりな作品の龍の胴を
          チェーン通しにすることで
          オリジナリティを出してみた
          取り外し可能なので
          長くも短くもできる優れもの
          
デザインの良さとアイディアの豊富さに定評のある伸行さんだが
この作品も、良くぞこの形を思いついた!と舌を巻いた。
伸行さんには今までに何度もよくこういうアイディアが湧くなあと
ビックリさせられているのだが、これはまた別格という感じだ。

神降臨

構造はこちらの画像のほうがよくわかるだろうか。
龍の胴体を、二つの短い円筒を繋ぐことで表現している。

龍を全体像で作ると、小さくなるので迫力が減る。
かといってこの龍の頭のサイズで全体を作ると重くなりすぎる。
そこで伸行さんが考え出したのが、サイズ感を殺さずに
軽量化する今回の構造だ。

背びれと鱗を持つ円筒形は、軽いが十分に龍の胴体を見せる。
丸カンでつないで可動式にしたことと
チェーン通しになっている上の円筒は斜めにまきつけたことで
ゆったりと体をくねらせながら、その部分が雲間から覗く
龍の姿をイメージさせるではないか。
実用に耐えうる軽量化を実現したうえで
龍の姿と迫力もしっかりと見せる、大変すばらしいデザインだ。

伸行さんは特に気負うこともなく飄々と作品を作り続けているが
この作品でさらに新しいドアを開けたように思う。
龍のごとく、これからも更に高みを目指してほしい。

神降臨

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今月の生徒作品2016年11月・さんしょううお

さんしょううお

タイトル「さんしょううお」
作者  みのりさん
制作者コメント 井伏鱒二の「山椒魚」からインスピレーションを得ました
          濃い色のビーズが良いアクセントになりました 

プリティ♪

作者のみのりさんは若い女性なのだが
両生類や爬虫類が好きだそうで、今回モチーフとして
彼女が選んだのはオオサンショウウオ。
なんともユーモラスで可愛らしく仕上がった。

今回制作者コメントに井伏鱒二の山椒魚とあったので
どんな話だっけ?と図書館に走った(笑)
詳しくは皆様に実際読んでいただくこととして
ものすごーく大雑把に言うと、体が育ちすぎて
岩屋の中から出られなくなってしまった山椒魚の話だ。

実はこの作品の制作当初、粘土の細い紐で
雫型を作って、その中にこのオオサンショウウオを入れる
という案もあったのだが、重量とコストの点で雫型をUV樹脂にした。
むむむ、井伏鱒二ならその方がよかっただろうか?
でも重いと使わなくなってしまうのでそこは譲れない(笑)
このオオサンショウウオくんもある意味樹脂の海に
閉じ込められてはいる。
だが、孤独や悲哀よりむしろひょうひょうとした
自由さを感じる気がする。
このあたりは、作者みのりさんの前向きさが出ているのかもしれない。

今回、みのりさんにはUV樹脂の扱いに挑戦してもらった。
自分で色を調合してうっすらブルーに。
気を抜くと色が濃くなってしまうところ、本当に慎重に作業をした。
最初の仕上がりが気に入らなかったらしく
果敢に作り直したので色、形、ラメの散らし具合と
隅々まで注意が行き届いている。

また、本人もコメントしていたが
チェーン通しに選んだビーズの色がグッドチョイス。
本当に良いアクセントになった。

裏側もなかなかv

サービスショット(?)で、本当は身につける
みのりさんにしか見えない裏側。
・・・オオサンショウウオの裏側ショットも
めちゃめちゃカワイイ!!
省略せず、足の指を作った甲斐があったというものだ(^^)

この作品にはかなり時間がかかったが
つなぎ、磨き、修正、UV樹脂の扱い、メガネ留めと
みのりさんはたくさんのことを習得し
確実に腕を上げた。
作りきる!という覚悟で、急がずじっくり取り組んだ集中力もお見事。
彼女のスケッチブックにはこれから作る作品の
いろいろなアイディアが描かれていて
先々大変楽しみだ。

今月の生徒作品と言うことで、11月一杯作品展示ブースに展示中。
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今月の生徒作品2016年10月・サクラサク

サクラサク

タイトル 「サクラサク」
作者   由紀さん
制作者コメント あなたなら大丈夫
          努力を信じて!!
          春を待っています

タイトルとコメントでピンと来る方もおいでかもしれない。
この作品は、去年受験生の母だった
由紀さんの当時の気持ちと祈りが込められた作品だ。
わたくしには子供がいないので簡単に「気持ちがわかる」とは言えないが
友人達の子供が受験生だった時

「代わりに自分で受験した方が胃が痛まない(><)」

と言っていた人が多かったのを記憶している。
見守るだけの辛さっていうのもあるものだ。
色々口も手も出したくなるところをグッと抑えて
忍の一字で見守ってくれる親の愛の大きさを感じる。

作品は、桜の五花弁の花の下に花びらと
ピンクのティアドロップ型ビーズが揺れるロマンティックなデザイン。
この花びらとビーズで縦長のラインと動きを出しているのがお見事。
また、銀は基本的に銀一色なので、対象となるモチーフが独特の色をしている場合
それをビーズの色でイメージさせるのも良いアイディアだ。

サクラサク

それにしてもよく磨けている!
実はこの作品、当初ハーフマット仕上げにしてあった。
由紀さんは乾燥体のときにかなり粘ってヤスリをかけるので
焼成後、銀になってからの仕上がりも綺麗なのだが
手磨きだと細かい部分にへらがあたらない。
どうすれば細かいところまで磨けるか?と聞かれたので
電動の工具を紹介した。
うちのクラスでは、手できちんと磨けるようになるまでは
電動工具禁止のルールを作っているが、由紀さんならば問題なし。

最初は半信半疑、と言った感じで機械を使っていた由紀さんだが
鏡面になった時の嬉しそうな顔と

「先生、これ買って良かったです(*>▽<*)」

という満足そうな声に、勧めたこちらもホッとした。
散財させてガッカリさせるわけにはいかないので(笑)

サクラサク

普段見せない裏側もチラリ。
裏まで綺麗~!
これは一つの理想形。
初心者のうちはとにかく見えるところが綺麗に磨ける、というのが優先だが
良い作品というのは例えば指環の内側、ペンダントやブローチの裏側と言った
使うと見えなくなる部分まできっちり磨けているもの・・・と
師匠に口を酸っぱくして言われた。
初心者の頃はピンと来なかったが、ある日先輩のリングの内側が
本当にピカピカになっているのを見て

「あそこまで光らせたい!」

と思ったのを良く覚えている。

由紀さん、ヤスリがけも含めて磨くのが大好きなので
当然作品の完成度も上がってくる。
母の愛と祈りが込められたこの作品
長く大切に使って欲しい(^^)


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今月の生徒作品2016年7月・COURAGE(勇気)

COURAGE

タイトル 「COURAGE(勇気)」
作者   Shiiさん
制作者コメント 一歩を踏み出す勇気

クラスの中では経験年数の浅いShiiさん。
当クラスでは技術習得のために必ず作ってもらう作品が
いくつかあって、指環にもそれが3種類あるのだが
これはその中の一つ「平打ち」のリング。
平打ち、というのは厚み均一の平らな銀線を
くるりと輪っかにしたリングのことを指す。
生徒さんの志向によるが銀粘土を始めてかなり初期
3作目か4作目くらいに一度作ってもらうので
キャリアの浅い生徒さんも一度は作る形だ。
この平打ちリングを「難しい」と言い出したら
あっ、この生徒さんは上級者の仲間入り、わかってるね!
と講師側はニンマリする。
シンプルなだけにごまかしが利かない、奥の深い形なのだ。

COURAGE

さて、今回平打ちリングに初挑戦のShiiさん

「ピカピカにしたいです(^^)」

と、乾燥体のときからかなり気合を入れてヤスリをかけていたので
見事な鏡面仕上げになった。
初心者の段階でここまで出来たら上等!
素晴らしい出来栄えである。
ピカピカに光る作品を作るためには、まず最初の行程の練りが肝心。
そして、乾燥体段階のヤスリできちんと傷をとっておくこと。
これができての焼成後の磨きとなづのだが
Shiiさん、全部きっちり仕上げてきた。

この平打ちリング、装飾は自由に考えてもらうので
相談した結果、Shiiさんは「COURAGE(勇気)」という
文字を彫ることにした。
クラスにいるアメリカ人のChadさんにフォントが違うと
どうイメージが変わるか?と質問していて
(Shiiさんは英語・中国語・日本語の3ヶ国語を操る才媛である)
なかなか面白い着眼点だな、と思った。
ちなみにChadさんの回答は太ゴシックだと力こぶを作る
細いフォントだと小さな声でこっそり、といったイメージだそう。
さしずめ日本語の場合太く筆勢のある筆文字なら
いかめしい顔をして太く大きな声で

勇気!

細い鉛筆で小さく書いたら
弱弱しく小声で

・・・勇気

って感じではないだろうか(笑)

このあたりを踏まえて、Shiiさんはしっかりとした文字を彫ることに。
新人だとおっかなびっくり彫るので、焼成後の磨きで
文字が薄くなってしまうこともあるのだが、怖がらずにしっかり彫れた!
石も入れてみたい、ということだったので COURAGEの「O」を
石で置き換えることを提案、更に石と似た色のマニキュアで
文字に色を入れるという、1本のリングでずいぶん色々なテクニックを
習得してもらった(笑)

作り始めた頃と言うのはどんどん次の作品にチャレンジしたいので
次!次!!と急ぎたくなるものなのだが
Shiiさんは決して作り急がず、ひとつひとつじっくり取り組むので完成度が高い。
意欲的でもあるので、彼女の今後の制作が大変楽しみである。

COURAGE

画像だと見づらいのだが、展示時はお客様がじっくり眺めてくださっていた。

このリングは、今も彼女の指で静かな輝きを放っている。

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今月の生徒作品2016年9月・感謝

感謝

タイトル 「感謝」
作者   のぶおさん
制作者コメント 定年退職後、趣味の一環として
          シルバークレイをはじめて7ヶ月
          7月生まれの妻の誕生石はルビー
          ルビーの指環は出来ないが
          自前のアクセサリーを作ってみようと挑戦しました
          とても喜んでくれました

まず、この素晴らしい制作動機とコメントで
教室の女性陣だけでなく、スタッフの女性達のハートをも
鷲掴みにしたのぶおさん。
彼の年代だと、照れ隠しなのか人前で奥様をけなす男性も多い中
素直に感謝を言葉と形に出来るとは、なんて素敵なのだろう!
素敵なご夫婦像が浮かんでこちらも幸せな気持ちになる。

では、作品を見てみよう。
まずペンダント。

感謝(ペンダント)

奥様のイニシャル S と I を十字にレイアウトし
先端にはそれぞれハートが飛んでいる。
イニシャルの片方が I だからなのだろうが
文字の片方を横に倒してレイアウトって、よく思いつかれたなあ。
最初からノーヒントでするりとこういうことができるあたりに
頭の柔らかさが見て取れて、今後が楽しみ。
初期の作品で苦心なさっていたが、よく磨けている!
チェーン通しに丸カンを使用していたのだが
丸カンは力のかかり具合では簡単に開いてしまうので
メガネ留めというワイヤーワークをマスターしてもらった。

そしてイルカのピアス。

感謝(ピアス)

これは構造にちょっとヒントを出させていただいた。
というのは、ピアスはさすがに重いと辛いのだが
普段アクセサリーを着用しないのぶおさんにはピアスの重さは実感しづらく
最初のアイディアのまま作ると重くなりそうだったので
フレーム構造で軽量化。

自立します

ピントがぼけてしまったが、左側はイルカを正面から見たもの。
胸びれと尾びれで自立する。
外した時にちょこん、と立たせてもなかなか可愛い。

着用するとこんな感じ

耳につけるとこんな感じで、ちょうどイルカがジャンプしているように。
背びれがフックの役割を兼ねている。

奥様も喜んでくださったみたいで何よりだ・・・って
これは喜んだだろう!もしかしたら泣いちゃったかも!!

短期間でどんどん腕をあげているのぶおさん。
わたくしの周囲には、やはり定年退職後に銀粘土をはじめて
数百個作品を販売する人気作家となったLeoさんや
定年退職後に美大へ通い、今や世界をまたに駆けて活動する油絵作家がいる。
のぶおさんも、ご本人が望めばこの先まだまだ進めるはずだ。
またひとり、先が楽しみな生徒さんが増えた(^^)

今月の生徒作品と言うことで、9月一杯作品展示ブースに展示中。
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なお、9月からブースが移動し、エスカレータ脇入り口そばに
各教室ブースが集合しています。

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